「最近、ホームページへのアクセスが減ってきた気がする」
「自分の業種で検索しても、なぜか自分のサイトが見つからない」
もし心当たりがあれば、原因はホームページそのものではなく、お客様の調べ方が変わってきたことにあるのかもしれません。
最近は、Google検索だけでなく、ChatGPTやGeminiといった生成AI(質問すると文章で答えてくれるAI)に「どこに頼めばいい?」と相談する人も増えてきました。
これからのホームページは、検索順位で上に出ることだけでなく、生成AIの回答の中でお店や会社の名前、サービス名を出してもらえるかが大切になります。この対策をLLMO(エルエルエムオー・大規模言語モデル最適化)と呼びます。
先日、私は幕張で開かれたforUSERS株式会社の井幡貴司さんのLLMO研修に参加してきました。AI検索の今をくわしく知れる、とても学びの多い時間でした。
というのも、私が制作や運用のお手伝い(伴走)をしているお客様の中に、GoogleのAIモード(AIと会話するように検索できる機能)で名前が挙がるサイトが何件かあることに気づいたからです。どうすればAIに名前を挙げてもらえるのか、その共通点を意識しながら、研修を受けてきました。
この記事では、そこで学んだことを、専門用語をできるだけかみくだきながら、ホームページを持つ個人事業主の目線で整理してお伝えします。
AIモードに名前が挙がるホームページとは
まず、さきほど触れた「名前が挙がるホームページ」の例を、先に3つお見せします。いずれも、掲載の許可をいただいた事例です。
ひとつは、千葉市稲毛区のアイシングクッキー専門店「sumirecookies」です。GoogleのAIモードで「千葉でおすすめのアイシングクッキーのお店を教えて」と調べると、おすすめのお店の一つとして名前が挙がりました。参考にされたサイトの一番上にも、公式ホームページが取り上げられていました。

もうひとつは、千葉市のサッカークラブ「アベーリャス千葉FC」です。AIモードで「千葉のジュニアユースを教えて」と調べると、地域密着の実力派クラブの一つとして名前が挙がりました。

3つめは、吉祥寺の占いサロン「Konohanaフォーチュンハウス」(欧陽有紀先生)です。AIモードで「吉祥寺のおすすめの占い師さんを教えて」と調べると、おすすめの一人として名前が挙がりました。

確認のため、ログインも検索履歴も使わない「シークレットモード」でも調べてみました。シークレットモードとは、ブラウザの「プライベートな閲覧モード」のことで、自分の好みに合わせた表示の調整(パーソナライズ)がかからない状態です。
その状態でも名前が挙がったので、私だけに特別に表示されているわけではない、と確かめられました。
ひとつ正直にお伝えすると、AIモードは、検索する地域やタイミングによって、毎回答えが変わります。名前が出てくるときもあれば、出てこないときもあります。だからこそ、これからも定期的に確認していくことが大切です。それでも、AIが選ぶ候補に入ってくること自体が、土台ができてきた証拠です。
では、なぜこの3つは候補に挙がるのでしょうか。共通しているのは、地道な発信の積み重ねです。
sumirecookiesは、誰が作っているお店なのかをはっきり伝え、手描きの絵やロゴを再現した「世界に一つのオーダー」の事例を写真つきで積み重ねています。
アベーリャス千葉FCは、代表や指導者の経歴をはっきり見せ、ブラジル遠征や大会の様子といった、ほかにはない体験を発信し続けています。
欧陽先生は、ご本人のお名前・経歴・鑑定への思いをはっきり載せ、コラムを先生自身の言葉で書き続けています。
こうした積み重ねが、なぜAIに効くのか。そして、あなたのホームページで今日からできることは何か。ここから具体的にお伝えします。
なぜ最近ホームページのアクセスが減るのか
まず、アクセスが減っている原因を整理します。意外に思われるかもしれませんが、Googleで検索する人が減ったわけではありません。
むしろGoogleでAIを使う人は増えています。変わったのは、検索結果の見え方です。
今のGoogleは、検索すると一番上にAIがまとめた答え(AIによる概要、AIOverviewsとも呼ばれます)を表示するようになりました。これは、先ほどの「AIモード」(AIと会話しながら検索する機能)とは別のもので、ふつうの検索結果の上に出てくる要約のことです。
たとえば「コレステロールの下げ方」と調べると、昔はいくつものサイトが並び、お客様はそれをクリックして読んでいました。ところが今は、AIがその場で答えを出してしまいます。お客様はその答えで満足して、各サイトまで来なくなりました。
これは小さな会社だけの話ではありません。大手のサイトや比較サイトでも、AIによる概要の影響でアクセスが減る傾向が報告されています。

サイトの中身が悪くなったわけではないのに問い合わせが減る。
その多くは、ホームページではなく入口の形が変わったことが原因です。
これからは「AIにおすすめされる」かどうかで決まります
アクセスの入口が変わった以上、対策の考え方も変える必要があります。ここで知っておいてほしいのが、AIに取り上げてもらう形には2つの種類があるということです。
「名前を出してもらう」と「リンクされる」は別もの
ひとつは、AIの答えの中でお店や会社の名前、サービス名そのものを挙げてもらうこと(言及)です。
もうひとつは、答えのもとになった参考ページとしてリンクを貼ってもらうこと(引用)です。
大事なのは前者、つまり名前を出してもらうことです。なぜなら、リンクを貼ってもらっても、そこからサイトに来てくれる人はほとんどいないからです。
アメリカの調査機関ピュー・リサーチ・センターの調べでは、AIによる概要が表示された検索で、その中のリンクがクリックされたのは、およそ100回に1回(約1%)でした。
ほとんどの人は、AIの答えを読んで満足し、その先のサイトまでは来ない、ということです。
一方で、AIにすすめられて知ってくれたお客様は、すでにある程度くらべて選んだ状態で来てくれることが多く、問い合わせや申し込みにつながりやすい傾向があります。

「リンクされること」を目標にすると、努力がほとんど報われません。
「名前を出してもらうこと」を目指すと、ぐっと結果につながりやすくなります。
AIに選んでもらいやすくする5つのポイント
では、どうすればAIに名前を出してもらえるのでしょうか。難しいテクニックではなく、土台を整えることが大切です。
①「誰がやっているか」をはっきり見せる
AIは、書いてある内容だけでなく「誰が書いた情報か」も見ています。
代表者の本名、顔写真、経歴、実績、資格、仕事への思いをホームページに載せると、AIにも人にも信頼されやすくなります。この信頼性の考え方はEEAT(イーイーエーティー・経験・専門性・権威性・信頼性のこと)と呼ばれ、検索でもAIでも欠かせない土台です。
特に地域の小さな事業では、代表の顔と物語が見えること自体が強みになります。くわしくは「EEATとは」ホームページに問い合わせが来る信頼の作り方にまとめていますので、あわせて読んでみてください。
②自社の「強み」をホームページに書く
「くわしい料金やサービス内容は、お問い合わせいただいてからご案内します」というホームページは少なくありません。
これからの時代は、その姿勢が不利になります。強みがホームページに書かれていないと、AIが内容を読み取れず、候補に入れてくれないからです。ほかと何が違うのか、どんな人に向いているのかを、はっきり言葉にして載せておきましょう。

「打ち合わせで説明します」では、AIには伝わりません。
今まで電話で話していた強みこそ、文章にして公開することが大切です。
③お客様が実際に使う言葉で書く
AI検索が広がって、調べ方も変わりました。
今までは「秋冬コート安い」のように、単語を並べて検索していました。これからは「30代の会社員です。着回しができて職場でも使える秋冬コートを3万円以内で探しています」のように、文章で質問する人が増えていきます。
そのため、これまで誰も書かなかった細かいテーマが生きてきます。たとえば「製造業向けのオンライン英会話」「動物病院のレジ選び」のような、具体的で見込みの高い言葉です。
お客様が実際に口にしそうな悩みや状況を、そのままページのテーマにしてみてください。
④ブログで検索の上位を取る
SEO(エスイーオー)とは、Googleなどの検索結果で上のほうに表示されるように、ホームページを整えることです。「AI対策とSEO対策は別もの」と思われがちですが、実はほとんど同じです。
検索で上位に出ているページは、AIの回答にも取り上げられやすい傾向があります。ただし、AIが参考にするのは検索上位のページだけではありません。上位に入っていないページが引用されることも増えています。
それでも、地道に検索で読まれる記事を増やしておくことは、AI検索でも有利に働きます。「SEOはもう古い」ではなく、土台として大切さがむしろ増したと考えてください。
検索対策の基本は検索で見つかる!「SEO対策の基本」をホームページ初心者向けに解説で整理しています。
⑤口コミと地域の情報を整える
AIは、自社のホームページだけでなく、ネット上のほかの情報も見ています。
Googleの口コミ、地域メディアでの紹介、お客様の声などがあると、「実在していて、評価されている会社」と判断されやすくなります。よいサービスを誠実に続け、満足してくれたお客様に口コミをお願いする流れを作りましょう。
特に店舗や地域密着のお仕事なら、Googleビジネスプロフィール(地図に表示されるお店情報)を整えることも効果的です。住所・営業時間・写真・サービス内容をきちんと登録しておくと、地域での検索やAIの回答に拾われやすくなります。
ホームページにお客様の声を載せる効果や集め方は、「お客様の声」はなぜ大事?ホームページに載せるべき理由とWeb集客につながる書き方で具体的にお伝えしています。
AIに丸投げした記事では選ばれにくくなります
ここまで読んで「では、記事もAIに書かせれば早いのでは」と思った方もいるかもしれません。
ところが、AIに丸投げしただけの、体験も独自性もない記事は、検索でもAIでも評価されにくくなります。AIを使うこと自体が問題なのではなく、中身が借りものになってしまうことが問題です。
検索で上位に並ぶのは、人が実際に体験して書いた記事が多いと言われています。Google自身も、検索ランキングを操作するために量産された中身の薄い記事は問題だと、公式の方針で示しています(「スケール化されたコンテンツの濫用」という考え方です)。
逆に、人が手間をかけて独自の情報を入れた記事ほど評価されやすい、というのが今の方向性です。
自分が実際に体験したことや、現場でしか分からない工夫は、AIには思いつけません。だからこそAIにも引用され、人にも刺さります。

AIは下書きの整理や言いまわしの相談には役立ちます。
けれど「何を伝えるか」という中身は、自分の経験から出すことが何よりの差別化になります。
AIをうまく使いながら検索に強い記事を書くコツは、プロが教える「AIブログ」の正解|検索されない5つの原因と対策でくわしく解説しています。
まとめ:これからのホームページは「AIに映る自分の姿」
最後に、今日の内容を振り返ります。
これからのホームページは、自分が作って見せるページであると同時に、AIの回答に映し出される自社の姿でもあります。その姿をどう整えるかが、ご紹介した5つのポイントです。
- 誰がやっているかをはっきり見せる
- 自社の強みをホームページに書く
- お客様が使う言葉で書く
- ブログで検索の上位を取る
- 口コミと地域の情報を整える
そして、記事はAIに任せきりにせず、自分の経験を一手間加えること。これが、AIにも人にも選んでもらいやすくするための近道です。ひとつの入口だけに頼らない集客の考え方は、「SNSだけで集客」は危ない?1つのプラットフォームに頼らない、資産になるWeb集客の作り方もあわせてご覧ください。

私自身もパソコン初心者からスタートしました。
むずかしく考えすぎず、できるところから少しずつ整えていけば大丈夫です。
「自分のホームページが、AI検索の時代に合っているか不安」「何から手をつければいいか分からない」という方は、お気軽にご相談ください。
現状を一緒に見ながら、AIにも人にも見つけてもらえるホームページづくりをお手伝いします。
千葉市を拠点にホームページ制作をしているskymotherが、あなたの事業に合った形を一緒に考えます。


