「最近、ホームページへのアクセスが減ってきた気がする」

「自分の業種で検索しても、なぜか自分のサイトが見つからない」

もし心当たりがあれば、原因はホームページそのものではなく、お客様の調べ方が変わってきたことにあるのかもしれません。最近は、Google検索だけでなく、ChatGPTやGeminiといった生成AI(質問すると文章で答えてくれるAI)に「どこに頼めばいい?」と相談する人も増えてきました。

これからのホームページは、検索順位で上に出ることだけでなく、AIの答えの中でお店や会社の名前を出してもらえるかが大切になります。この対策をLLMO(エルエルエムオー・大規模言語モデル最適化)やAIO(エーアイオー・AI最適化)と呼びます。

私は6月に、幕張で開かれたforUSERS株式会社の井幡貴司さんのLLMO研修に参加しました。きっかけは、私が制作や運用のお手伝い(伴走)をしているお客様の中に、GoogleのAIモード(AIと会話するように検索できる機能)で名前が挙がるサイトが何件かあると気づいたことです。

10月には、ビジネス誌『THE21』2026年秋号(PHP研究所)の特集「AIで伸びる会社、取り残される会社」で、SEO×AI戦略コンサルタントの瀧内賢さんの記事「検索で『AIに選ばれる』自社サイトにする方法」を読みました。この記事では、研修と誌面で学んだことに、私が担当しているサイトで実際に確かめた結果を合わせて、ホームページを持つ個人事業主の目線で整理してお伝えします。

AIモードに名前が挙がるホームページとは

まず、さきほど触れた「名前が挙がるホームページ」の例を3つお見せします。いずれも、掲載の許可をいただいた事例です。

ひとつは、千葉市稲毛区のアイシングクッキー専門店「sumirecookies」です。GoogleのAIモードで「千葉でおすすめのアイシングクッキーのお店を教えて」と調べると、おすすめのお店の一つとして名前が挙がりました。

参考にされたサイトの一番上にも、公式ホームページが取り上げられていました。

AIモードで「千葉でおすすめのアイシングクッキーのお店を教えて」と調べた画面(2026年7月)

GoogleのAIモードでsumirecookiesの名前が挙がった画面

もうひとつは、千葉市のサッカークラブ「アベーリャス千葉FC」です。AIモードで「千葉のジュニアユースを教えて」と調べると、地域密着の実力派クラブの一つとして名前が挙がりました。

AIモードで千葉のジュニアユースを調べた画面(2026年7月)

GoogleのAIモードでアベーリャス千葉FCの名前が挙がった画面

3つめは、吉祥寺の占いサロン「Konohanaフォーチュンハウス」(欧陽有紀先生)です。AIモードで「吉祥寺のおすすめの占い師さんを教えて」と調べると、おすすめの一人として名前が挙がりました。

AIモードで吉祥寺のおすすめの占い師を調べた画面(2026年7月)

GoogleのAIモードで欧陽有紀先生の名前が挙がった画面

確認のため、ログインも検索履歴も使わない「シークレットモード」でも調べてみました。シークレットモードとは、ブラウザの「プライベートな閲覧モード」のことで、自分の好みに合わせた表示の調整(パーソナライズ)がかからない状態です。

その状態でも名前が挙がったので、私だけに特別に表示されているわけではない、と確かめられました。

3か月後に調べ直すと、答えは変わっていました

記事を書いてから3か月あまりたった2026年10月19日に、同じ3つの聞き方でもう一度調べました。2つは今回も名前が挙がり、1つは今回の1回では候補に出てきませんでした。

AIモードは、検索する地域やタイミングによって、毎回答えが変わります。一度名前が出たら終わりではなく、定期的に確かめて、発信を続けることが大切です。

AIの答えは「順位表」というより「その日の会話」に近いものです。
毎月同じ聞き方で確かめると、自分のお店がどう見られているかの変化に気づけます。

それでも、AIが選ぶ候補に入ってくること自体が、土台ができてきた証拠です。3つに共通しているのは、地道な発信の積み重ねです。

sumirecookiesは、誰が作っているお店なのかをはっきり伝え、手描きの絵やロゴを再現した「世界に一つのオーダー」の事例を写真つきで積み重ねています。アベーリャス千葉FCは、代表や指導者の経歴をはっきり見せ、ブラジル遠征や大会の様子といった、ほかにはない体験を発信し続けています。

欧陽先生は、ご本人のお名前・経歴・鑑定への思いをはっきり載せ、コラムを先生自身の言葉で書き続けています。

こうした積み重ねが、なぜAIに効くのか。ここから順番にお伝えします。

LLMO・AIO・GEO・AEOの違いは「AIに選ばれるまでの段階」

AI検索の対策には、似た言葉がいくつも出てきます。瀧内賢さんは先ほどの記事で、AIO(AI最適化)を、AEO・GEO・LLMOの3つをまとめた呼び名として整理しています。

呼び名目指すこと効き目が出るまで
AEO(エーイーオー・回答エンジン最適化)AIに内容を正しく理解してもらい、質問への答えとして使ってもらう早い
GEO(ジーイーオー・生成エンジン最適化)信頼できる情報源として、AIの答えの中で取り上げてもらう早い
LLMO(大規模言語モデル最適化)AIが新しく学び直すときに、自社の情報を「基礎知識」として覚えてもらう長い

瀧内さんの整理では、この3つは「理解→引用→学習」という段階で考えると分かりやすく、実際には重なり合いながら働きます。これから始めるなら、効き目が早いAEOとGEOから取り組むのがよい、というのが記事の提案です。

いちばん下の土台はSEOです

同じ記事には、AIOの全体像をピラミッドで表した図があります。いちばん下がSEO(エスイーオー・検索で見つけてもらうための工夫)で、その上にAEO・GEO・LLMOが積み重なり、頂上には「成果を測って改善を続ける運用」が置かれています。

つまり、AI対策はSEOをやめて別のことを始めるものではありません。検索で見つけてもらえるホームページという土台の上に、AIに選ばれる工夫を重ねていくものです。

名前がたくさん出てきますが、覚えるのは「土台はSEO、その上にAIに伝わる書き方を重ねる」の一言で大丈夫です。

なぜ最近ホームページのアクセスが減るのか

意外に思われるかもしれませんが、Googleで検索する人が減ったわけではありません。変わったのは、検索結果の見え方です。

今のGoogleは、検索すると一番上にAIがまとめた答え(AIによる概要、AI Overviewsとも呼ばれます)を表示するようになりました。これは、先ほどの「AIモード」とは別のもので、ふつうの検索結果の上に出てくる要約のことです。

たとえば「コレステロールの下げ方」と調べると、昔はいくつものサイトが並び、お客様はそれをクリックして読んでいました。今はAIがその場で答えを出すため、その答えで満足して、各サイトまで来ない人が増えています。

サイトの中身が悪くなったわけではないのに問い合わせが減る。
その多くは、ホームページではなく入口の形が変わったことが原因です。

私が運用を担当している5つのサイトの実際の数字は、ホームページの訪問は「AI検索」で減る?5社の9月データにまとめています。

これからは「AIにおすすめされる」かどうかで決まります

アクセスの入口が変わった以上、対策の考え方も変える必要があります。ここで知っておいてほしいのが、AIに取り上げてもらう形には2つの種類があるということです。

「名前を出してもらう」と「リンクされる」は別もの

ひとつは、AIの答えの中でお店や会社の名前、サービス名そのものを挙げてもらうこと(言及)です。もうひとつは、答えのもとになった参考ページとしてリンクを貼ってもらうこと(引用)です。

大事なのは前者、つまり名前を出してもらうことです。なぜなら、リンクを貼ってもらっても、そこからサイトに来てくれる人はほとんどいないからです。

アメリカの調査機関ピュー・リサーチ・センターの調べでは、AIによる概要が表示された検索で、その中のリンクがクリックされたのは、およそ100回に1回(約1%)でした。ほとんどの人は、AIの答えを読んで満足し、その先のサイトまでは来ない、ということです。

一方で、AIにすすめられて知ってくれたお客様は、すでにある程度くらべて選んだ状態で来てくれることが多く、問い合わせや申し込みにつながりやすい傾向があります。

「リンクされること」を目標にすると、努力がほとんど報われません。
「名前を出してもらうこと」を目指すと、ぐっと結果につながりやすくなります。

AIに選んでもらいやすくする7つのポイント

では、どうすればAIに名前を出してもらえるのでしょうか。難しいテクニックではなく、土台を整えることが大切です。

①「誰がやっているか」をはっきり見せる

AIは、書いてある内容だけでなく「誰が書いた情報か」も見ています。代表者の本名、顔写真、経歴、実績、資格、仕事への思いをホームページに載せると、AIにも人にも信頼されやすくなります。

この信頼性の考え方はEEAT(イーイーエーティー・経験・専門性・権威性・信頼性のこと)と呼ばれ、検索でもAIでも欠かせない土台です。特に地域の小さな事業では、代表の顔と物語が見えること自体が強みになります。

くわしくは「EEATとは」ホームページに問い合わせが来る信頼の作り方にまとめていますので、あわせて読んでみてください。

②「強み」は狭く深く、根拠と一緒に書く

「くわしい料金やサービス内容は、お問い合わせいただいてからご案内します」というホームページは少なくありません。これからの時代は、その姿勢が不利になります。

強みがホームページに書かれていないと、AIが内容を読み取れず、候補に入れてくれないからです。ほかと何が違うのか、どんな人に向いているのかを、言葉にして載せておきましょう。

瀧内さんは、中小企業が大企業に勝つ道として「狭く深く」を挙げています。知名度で負けていても、得意な分野について深い一次情報(自分で経験・調査した情報)を積み上げれば、その分野を知りたい人にAIが紹介してくれる、という考え方です。

ただし、「この分野ならどこよりも詳しいです」と書くだけでは伝わりません。その根拠になる数字や、筋道の通った説明がセットで必要です。

「打ち合わせで説明します」では、AIには伝わりません。
今まで電話で話していた強みこそ、文章にして公開することが大切です。

③お客様が実際に使う言葉で書く

AI検索が広がって、調べ方も変わりました。今までは「秋冬コート 安い」のように、単語を並べて検索していました。

これからは「30代の会社員です。着回しができて職場でも使える秋冬コートを3万円以内で探しています」のように、文章で質問する人が増えていきます。そのため、これまで誰も書かなかった細かいテーマが生きてきます。

たとえば「製造業向けのオンライン英会話」「動物病院のレジ選び」のような、具体的で見込みの高い言葉です。お客様が実際に口にしそうな悩みや状況を、そのままページのテーマにしてみてください。

④ブログで検索の上位を取る

「AI対策とSEO対策は別もの」と思われがちですが、さきほどのピラミッドのとおり、SEOはAI対策の土台です。検索で上位に出ているページは、AIの回答にも取り上げられやすい傾向があります。

ただし、AIが参考にするのは検索上位のページだけではありません。上位に入っていないページが引用されることもあります。

それでも、地道に検索で読まれる記事を増やしておくことは、AI検索でも有利に働きます。「SEOはもう古い」ではなく、土台として大切さがむしろ増したと考えてください。

検索対策の基本は検索で見つかる!「SEO対策の基本」をホームページ初心者向けに解説で整理しています。

⑤口コミと地域の情報を整える

AIは、自社のホームページだけでなく、ネット上のほかの情報も見ています。Googleの口コミ、地域メディアでの紹介、お客様の声などがあると、「実在していて、評価されている会社」と判断されやすくなります。

特に店舗や地域密着のお仕事なら、Googleビジネスプロフィール(地図に表示されるお店情報)を整えることも効果的です。住所・営業時間・写真・サービス内容を登録しておくと、地域での検索やAIの回答に拾われやすくなります。

ホームページにお客様の声を載せる効果や集め方は、「お客様の声」はなぜ大事?ホームページに載せるべき理由とWeb集客につながる書き方で具体的にお伝えしています。

⑥「多数」「豊富」を数字・日付・出典に置きかえる

瀧内さんは、AIが情報を選ぶときの目安を、根拠(データや実績があるか)・追跡性(誰が、いつ出した情報で、出典を確かめられるか)・まとまり(1段落で1つの話が完結しているか)の3つで整理しています。これはGoogleの公式の基準ではなく、瀧内さん独自のまとめ方です。

ホームページでまず直しやすいのは、あいまいな言葉です。「実績多数」「多くのお客様に選ばれています」を、件数や期間などの確かめられる数字に置きかえます。

たとえば、私が別の記事で紹介した行政書士事務所のデータも、「検索からのクリックが増えました」と書くより、「8月1〜22日の286回から、9月の同じ期間は465回へ」と書くほうが、読む人もAIも確かめられる情報になります。あわせて、記事の公開日と最終更新日、引用した資料の出典も載せておきましょう。

⑦よくある質問と手順を「質問と答え」の形でのせる

お客様からよく聞かれる質問、サービスの選び方、申し込みから利用までの手順は、「質問と答え」「手順の番号」の形でページにのせておくと、AIが答えとして取り出しやすくなります。文章も、結論→理由→具体例→結論の順(PREP法)で、1段落に1つの話を書くと、人にも読みやすくなります。

さらに、こうした情報を「これは会社の情報です」「これはよくある質問です」とAIや検索エンジンに伝える、構造化データという目印もあります。画面には表示されない設定なので、くわしくはホームページの「構造化データ」とは?SEOへの効果とWordPressで確認したい設定をご覧ください。

まず1ページだけ見直すチェックリスト

7つ全部を一度にやる必要はありません。瀧内さんも、最初の一歩として「自社サイトを1ページだけ見直す」ことをすすめています。

いちばん見られているページ(多くはトップページかサービス紹介ページ)を開いて、次の項目に当てはまるかを確かめてみてください。

  • 誰がやっているのか(名前・顔写真・経歴)がページから分かる
  • 「どんな人の、どんな悩みに強いのか」が1〜2文で書いてある
  • 「多数」「豊富」などのあいまいな言葉を、数字や期間に置きかえてある
  • 料金の目安、または料金の決まり方が書いてある
  • お客様の声や事例が、写真や具体的な内容つきで載っている
  • よく聞かれる質問に、ページの中で答えている
  • 申し込みから利用までの流れが、番号つきの手順で書いてある
  • ページの公開日や最終更新日が分かる

当てはまらない項目があれば、それがそのページの伸びしろです。1つ直したら、1か月後にAIモードで同じ質問をして、答えが変わるかを確かめてみてください。

AIに丸投げした記事では選ばれにくくなります

ここまで読んで「では、記事もAIに書かせれば早いのでは」と思った方もいるかもしれません。ところが、AIに丸投げしただけの、体験も独自性もない記事は、検索でもAIでも評価されにくくなります。

AIを使うこと自体が問題なのではなく、中身が借りものになってしまうことが問題です。Google自身も、検索ランキングを操作するために量産された中身の薄い記事は問題だと、公式の方針で示しています(「スケール化されたコンテンツの濫用」という考え方です)。

自分が実際に体験したことや、現場でしか分からない工夫は、AIには思いつけません。だからこそAIにも引用され、人にも刺さります。

AIは下書きの整理や言いまわしの相談には役立ちます。
けれど「何を伝えるか」という中身は、自分の経験から出すことが何よりの差別化になります。

AIをうまく使いながら検索に強い記事を書くコツは、プロが教える「AIブログ」の正解|検索されない5つの原因と対策でくわしく解説しています。

LLMO・AIO対策のよくある質問

Q
LLMOとAIOは何が違いますか?

A

AIOは、AIに選ばれるための対策全体をまとめた呼び名です。瀧内賢さんの整理では、LLMOはその中の1つで、AIに自社の情報を「基礎知識」として覚えてもらう、時間のかかる取り組みにあたります。

Q
AI検索が広がったら、SEOはもう必要ありませんか?

A

必要です。AI対策は、検索で見つけてもらえるという土台の上に積み重ねるものです。

検索で上位に出ているページは、AIの回答にも取り上げられやすい傾向があります。まずはこれまでどおり、検索で読まれるページを整えることから始めてください。

Q
小さなお店や個人事業主でも、AIに名前を出してもらえますか?

A

この記事でご紹介した3つの例は、いずれも地域の小さなお店やクラブ、個人のサロンです。大きな会社かどうかより、得意な分野について、誰が・何を・どんな根拠で提供しているのかが伝わるかどうかが大切です。

ただし、AIの答えは毎回変わります。名前が出るかどうかを約束できる方法はないため、発信を続けながら、定期的に確かめていくことをおすすめします。

まとめ:これからのホームページは「AIに映る自分の姿」

これからのホームページは、自分が作って見せるページであると同時に、AIの回答に映し出される自社の姿でもあります。その姿を整えるのが、ご紹介した7つのポイントです。

  • 誰がやっているかをはっきり見せる
  • 強みは狭く深く、根拠と一緒に書く
  • お客様が使う言葉で書く
  • ブログで検索の上位を取る(SEOは土台)
  • 口コミと地域の情報を整える
  • あいまいな言葉を数字・日付・出典に置きかえる
  • よくある質問と手順を「質問と答え」の形でのせる

全部を一度にやらなくても大丈夫です。まずは1ページ、チェックリストで見直すところから始めてみてください。

ひとつの入口だけに頼らない集客の考え方は、「SNSだけで集客」は危ない?1つのプラットフォームに頼らない、資産になるWeb集客の作り方もあわせてご覧ください。

私自身もパソコン初心者からスタートしました。
むずかしく考えすぎず、できるところから少しずつ整えていけば大丈夫です。

「自分のホームページが、AI検索の時代に合っているか不安」「何から手をつければいいか分からない」という方は、お気軽にご相談ください。現状を一緒に見ながら、AIにも人にも見つけてもらえるホームページづくりをお手伝いします。

お問い合わせ・ご相談はこちらからどうぞ。千葉市を拠点にホームページ制作をしているskymotherが、あなたの事業に合った形を一緒に考えます。

公式LINEお友達登録で
今すぐLINEで特典をもらう
AIにも人にも伝わるホームページ 10項目チェックリストがもらえる!