「ホームページを作ったのに、なかなかお問い合わせにつながらない」。ホームページ集客でこんな手応えのなさを感じている個人事業主や中小企業の方は多いと思います。
そんなときにヒントになるのが、世界中の経営者が学んできた、ジェイ・エイブラハムというマーケター(商品やサービスが売れる仕組みを作る専門家)の考え方です。
私は千葉市でホームページ制作をしながら、地域の事業者の方の集客のご相談を受けてきました。その中で実感しているのは、成果につながるホームページほど「どう売るか」より「どうお客様を助けるか」を先に考えているということです。
エイブラハムの戦略は、まさにこの「お客様の得を先に考える」という一点に貫かれています。今回は、その考え方をホームページ集客に当てはめて、6つのコツとしてお伝えします。
まず知ってほしい「売上は3つの掛け算」という事実
集客というと「新しいお客様をどう増やすか」だけを考えてしまいがちです。けれども、エイブラハムは売上を伸ばす道はたった3つしかないと言いました。
この3つを少しずつ伸ばすと、足し算ではなく掛け算で増えていきます。まずはここを押さえると、ホームページで何を伝えればよいかが見えてきます。
| 伸ばすところ | 今の状態 | 10%ずつ伸ばすと |
|---|---|---|
| ①お客様の数 | 1,000人 | 1,100人 |
| ②1回に使う金額 | 10,000円 | 11,000円 |
| ③1年に買う回数 | 2回 | 2.2回 |
| 年間の売上 | 2,000万円 | 約2,662万円 |
3つをそれぞれ10%伸ばすだけで、売上は約33%増えます。1つだけを必死にがんばるより、3つを少しずつ伸ばすほうが、無理がなく結果も大きくなります。
そしてホームページは、この3つすべてに働きかけられる場所です。新しいお客様との出会いも、単価アップの案内も、再来店のきっかけ作りも、1つのサイトの中でできます。

ホームページは「3つの掛け算」をまとめて支えられる、数少ない集客の土台です。
①集客は「3つ」に分けて考える(成長の3原則)
上の表が、エイブラハムの一番有名な「成長の3原則」です。ホームページ集客に当てはめると、こう整理できます。
お客様の数を増やす
検索やSNS、口コミから、新しい人にホームページを見つけてもらう取り組みです。知ってもらう入り口をどう広げるかを考えます。
1回に使ってくれる金額を上げる
サービスの組み合わせやワンランク上のプランを、ホームページ上で自然に案内する。これが単価アップにつながります。
来てくれる回数を増やす
一度来てくれた人に、もう一度サイトを訪れてもらう。ブログ更新やお知らせ、メール案内などでリピート(くり返し利用してもらうこと)を増やします。
自分のホームページで「今いちばん弱いのはどれだろう」と考えるだけでも、次にやることがはっきりしてきます。

ご相談ではまず「3つのどこが弱いか」を一緒に整理します。
原因が見えると、やることが絞れます。
②売り込むより「助ける人」になる(卓越の戦略)
エイブラハムは「売り込むな、助けてあげなさい」とくり返し伝えています。お客様にとって「この人は本当に自分のことを考えてくれている」と感じてもらえる存在になることが、いちばん強い信頼につながるという考え方です。
お客様の「本当の願い」を見る
たとえばドリルを買いに来た人は、ドリルそのものが欲しいわけではありません。「壁に家族の写真を飾りたい」という願いを持っています。
ホームページでも、商品の説明だけでなく「その先にある理想の暮らし」まで伝えると、ぐっと心に届きます。
役に立つ情報を先に渡す
売り込む前に、お客様の悩みに答えるブログや事例を載せておく。先に役立つ情報を渡すお店ほど、結局はずっと選ばれていきます。
私はホームページを納品して終わりにせず、その後も一緒に育てていく伴走サポートを大切にしています。お客様の本当の願いは「ホームページを持つこと」ではなく「お問い合わせや予約が増えること」だからです。
ホームページとSNSは役割が違うので、両方をどう使い分けるかはホームページとSNSの賢い使い分け方でも具体的にまとめています。

「売らなきゃ」と力むほど、お客様は引いていきます。
先に役に立つと、自然と選ばれます。
③「うちはここが違う」を一言で伝える(USP)
USP(ユーエスピー:自分だけの強みを一言で表したもの)とは、「他のお店と、ここが違う」という一点をはっきり伝えることです。「この町で唯一、果物をその場でしぼる生ジュース屋」のように、選ばれる理由をわかりやすくします。
ホームページ集客では、これがとても大事です。大きな会社と価格や品ぞろえで勝負するのは大変ですが、「誰のための、どんなお店か」を絞ると、ぴったりのお客様に届きやすくなります。
サイトを開いてすぐ目に入るトップに、この一言がきちんと書かれているかどうかで、お問い合わせの数は変わってきます。

強みは「すごいこと」でなくて大丈夫です。
「誰に」「何を」が絞れていれば、それが立派な強みになります。
④お客様の「失敗したくない」不安を引き受ける(リスク・リバーサル)
人は「頼んで失敗したらどうしよう」と不安なので、なかなか最初の一歩を踏み出せません。そこで、その不安をお店側が引き受けてあげるのがリスク・リバーサルという考え方です。
たとえば、こんな約束です。
- 満足いただけなければ全額返金します
- 最初の1か月は無料でお試しいただけます
- いつでもすぐに解約できます
「頼まない理由」をひとつずつ減らしてあげると、お客様は安心して問い合わせできます。ホームページでも、料金やよくある質問、お客様の声をていねいに載せておくと、この不安はかなり小さくなります。

不安をなくす言葉をひとつ足すだけで、迷っていた方の背中をそっと押せます。
⑤1回の売上で判断しない(LTV・顧客生涯価値)
LTV(エルティーブイ:1人のお客様が、お付き合いの間に合計でいくら使ってくれるか)という考え方も、エイブラハムが大切にしているものです。最初の1回だけで儲けようとしないのが、長く続くお店の考え方です。
エイブラハムが紹介している例に、こんな話があります。
ある会社は、商品を1個売るためにかかる広告費が、その商品の値段を上回ってもあえて広告を出し続けました。最初の1個では赤字になります。けれども「気に入ってくれた人は、その後も買い続けてくれる」とわかっていたので、長い目で見れば大きな利益になったのです。
ホームページ集客でも、この視点はそのまま使えます。最初のお問い合わせは利益が薄くても、その後リピートやご紹介につながれば十分に取り戻せます。
だからこそ、ホームページを作って終わりにせず、ブログやお知らせを通じて関係を続けていくことが効いてきます。ホームページは作って終わりではなく、更新を続けることで集客力が変わる理由でも触れているように、育て続けることで力を発揮します。

最初の1回で全部を回収しようとすると苦しくなります。
2回目・3回目まで含めて考えると楽になります。
⑥集客の柱を増やし、仲間と組む(パルテノン戦略とコラボ)
最後は、集客を倒れにくくするための考え方です。
集客の柱を1本にしない(パルテノン戦略)
古代ギリシャのパルテノン神殿は、たくさんの柱で屋根を支えています。集客の柱が1本しかないと、そこがダメになったときに一気にお客様が途絶えてしまいます。
SNSひとつに頼るのも同じで、危うい状態です。ホームページを軸に、検索・SNS・口コミと柱を増やしておくと安心です。
なぜひとつのSNSやサービスに依存すると危険なのかは、ひとつのプラットフォームに頼らない集客の作り方で詳しくお伝えしています。
ライバルではないお店と協力する(コラボ)
ゼロからお客様を集めるのは大変です。そこで、競合ではないけれど「同じようなお客様」を持つお店と協力する方法があります。
| 組み合わせ | 共通するお客様 | 協力のアイデア |
|---|---|---|
| 整骨院×フィットネスジム | 体を整えたい人 | ジムで整骨院の初回無料券を配る |
| 美容室×カフェ | リフレッシュしたい人 | 美容室の後にカフェの割引券を渡す |
| 育児教室×ベビー服店 | 子育て中の家庭 | 教室でベビー服の割引券を配る |
ホームページ同士をリンクで紹介し合えば、お互いのお客様に知ってもらうきっかけになります。地域の事業者同士がつながると、紹介や口コミが生まれやすくなります。

ご近所のお店や知り合いの事業者は、ライバルではなく「お客様を分け合える仲間」になれます。
まとめ:ホームページ集客は「思いやり」と「工夫」の組み合わせ
ジェイ・エイブラハムの戦略を、ホームページ集客の視点でもう一度ふり返ります。
- 集客は「お客様の数・単価・回数」の3つの掛け算で考える
- 売り込むより、お客様を助ける情報を先に渡す(卓越の戦略)
- 「うちはここが違う」をトップで一言伝える(USP)
- お客様の「失敗したくない」不安を引き受ける(リスク・リバーサル)
- 1回の売上で判断せず、長いお付き合いで考える(LTV)
- 集客の柱を増やし、仲間と組む(パルテノン戦略とコラボ)
全部に共通しているのは、「自分が得することより、まずお客様の得を考える」という姿勢です。むずかしい技術ではなく、相手を思う気持ちと、ちょっとした工夫の組み合わせで、ホームページ集客の流れは作っていけます。
そして、この6つのコツを毎日見せられる場所が、ホームページです。なぜ個人事業主や中小企業にホームページが必要なのかは、ホームページが個人事業主に必要な理由でもお伝えしています。
「うちの場合はどこから手をつければいい?」と迷ったら、ホームページ制作のご相談からお気軽にお声かけください。一緒に、お客様に選ばれる仕組みを考えていきます。


