私の仕事のやり方は、この1年ほどで大きく変わりました。以前はChatGPTにその都度質問をして、出てきた文章をコピーするだけの使い方でした。

現在は、ChatGPT・Claude(クロード/文章作成や整理が得意なAI)・Codex(コーデックス/指示した作業を実際に行うAI)を役割ごとに使い分け、仕事の情報はObsidian(オブシディアン/文章や資料をまとめて管理できる無料のメモアプリ)に集めています。

なぜ、ここまで使い方を変えたのか。理由は一つです。人を雇わずに一人で仕事をする個人事業主にとって、生成AIは「もう一人のスタッフ」として働いてくれる武器になるからです。

この記事では、千葉市でWEBデザイナーとして仕事をしている私が、2026年6月現在、生成AIをどのように仕事の武器として使っているのかをお伝えします。難しい命令文を覚える必要はありません。大切なのは「何を相談するか」と「どの情報を渡すか」の2つだけです。

個人事業主こそ生成AIが「武器」になる3つの理由

一人で仕事をするからこそ、AIの効果が一番大きく出ます。

生成AIは、大企業よりもむしろ個人事業主にこそ効果が大きい道具です。理由を3つに分けてお伝えします。

理由1:人を雇わなくても「もう一人分」働ける

個人事業主は、調べもの、文章作成、画像作り、ファイル整理まで、すべてを一人でこなしています。生成AIは、そのうちの多くを肩代わりしてくれます。

スタッフを雇う余裕がなくても、相談相手と作業の担当が増えるようなものです。私自身、以前なら半日かかっていた下調べや下書きが、数時間で形になるようになりました。

理由2:大手と同じ土俵に立てる

これまで、質の高い記事や画像をたくさん作るには、人手や外注費が必要でした。生成AIを使えば、一人でも一定の量と質を保てます。

発信を続けられるかどうかで、検索やSNSでの見つけられやすさは変わります。続けられる仕組みを持てることが、個人事業主にとって大きな強みになります。

理由3:自分の知識や経験が「資産」として積み上がる

会話だけで終わるAIの使い方では、毎回ゼロからの説明になります。私は、仕事のルールや過去の資料をObsidianに残し、それをAIに読んでもらう形に変えました。

Obsidianを使った情報整理については、無料なのに超優秀!個人事業主の頭の中をスッキリ整理するメモアプリ「Obsidian」の魅力で詳しくまとめています。

情報を残せば残すほど、次の仕事が楽になります。使うたびに、自分専用の仕事相手へ育っていきます。

「1つのAIに全部任せる」使い方をしない理由

相談する場所、作業する担当、情報を残す場所を分けています。

私は、1つの生成AIだけですべての仕事を進めているわけではありません。それぞれの得意な部分に合わせて、役割を分けています。

ツール私が主に使っていること
ChatGPT情報収集、考えの整理、別の視点の確認、画像作成
Claude・Claude Code(文章作成や整理が得意なAI)長い文章の構成、壁打ち、情報の整理
Codex(指示した作業を実際に行うAI)Obsidian内のファイル更新、管理表への記録、フォルダ整理、マニュアル反映
Obsidian(資料をまとめるメモアプリ)お客様情報、ブログ、学んだこと、仕事のルールを保管する場所

たとえるなら、ChatGPTやClaudeは相談相手、Codexは実際に手を動かす担当、Obsidianは仕事に必要な資料を置く棚です。

ファイルの更新自体は、Claude Codeでも行えます。そのうえで私は、相談や文章づくりはChatGPT・Claude、実際の更新作業はCodex、という形に役割を寄せています。

どれか1つを選ぶというより、「相談する場所」「作業する担当」「情報を残す場所」を分けることで、仕事が進みやすくなりました。

私が実際に行っている生成AI活用7選

ここからは、私の毎日の仕事での具体的な使い方です。

活用1:頭の中にある考えを整理する

新しいサービス、ホームページの構成、お客様への提案内容など、一人で考えていると同じところを何度も行き来することがあります。そのようなときは、ChatGPTやClaudeに状況を話して、考えを整理してもらいます。最初から答えを求めるのではなく、「今迷っている点を整理して」「先に確認した方がよいことを挙げて」と頼む使い方です。

たとえば、新しい講座を考える場合は、次のことを伝えます。

  • 誰に向けた講座なのか
  • 受講後にどうなってほしいのか
  • 自分が教えられるのは何か
  • まだ決まっていないのは何か
  • どこに不安を感じているのか

話しながら整理すると、自分では見落としていた問題や、先に決めるべきことが見えてきます。AIに正解を決めてもらうのではなく、自分の考えを見える形にするために使っています。最後に決めるのは、あくまでも自分です。

活用2:調べものをして、情報を比較する

生成AIは、サービスの比較、制度の確認、競合調査、ブログを書く前の情報収集にも使えます。ChatGPTにはウェブ上の情報を探す機能があり、参考にしたページのリンクを確認しながら調べられます。私は「最新情報を調べて、公式情報を優先して」「公開日も確認して」と伝え、情報が古くないかも確かめています。

ただし、AIの回答だけをそのまま信じることはありません。料金、法律、補助金、サービス内容などの重要な情報は、公式サイトを自分でも開いて確認します。

活用3:ブログやSNSの土台を作る

ブログやSNSでは、テーマを決める、構成を考える、文章を書く、見直すという複数の作業が必要です。生成AIを使うと、それぞれの工程を分けて進められます。私の場合は、先にObsidianへ次の情報を保存しています。

  • 自分やお客様のプロフィール
  • サービスの特徴
  • 読んでほしい相手
  • 過去に書いた記事
  • 使いたくない表現
  • ブログやSNSの運用ルール

その情報を読んでもらってから記事を作るため、毎回ゼロから説明する必要がありません。

AIに文章を作ってもらったあとも、そのまま公開はしません。自分の体験、実際の事例、写真、最新情報を加え、最後は自分で読み直します。

AIで作ったブログを検索で見つけてもらうための考え方は、プロが教える「AIブログ」の正解|検索されない5つの原因と対策も参考にしてください。

活用4:アイキャッチ画像やLPの案を作る

2026年に入ってから、私はChatGPTの画像作成機能を使う機会が増えました。ブログのアイキャッチ画像、SNS投稿のイメージ、LP(ランディングページ/商品やサービスを案内する縦長のページ)のデザイン案などに使っています。

以前は、素材を探してCanvaで一から組み合わせることが多くありました。現在は、使いたい色、雰囲気、文字、写真の方向性をChatGPTへ伝え、最初の案を作ってもらう方法も取り入れています。

一度で完成させようとせず、「文字を少なくする」「人物を右側にする」「青を少し明るくする」と修正を重ねて作成しています。生成された画像は、文字の間違い、不自然な手や顔、著作権や肖像権に問題がないかを確認してから使います。

活用5:お客様ごとの情報を読みながら作業する

複数のお客様の仕事をしていると、サービス内容、文章の雰囲気、過去の記事、確認中の内容が混ざりやすくなります。私はObsidianの中にお客様ごとのフォルダを作り、プロフィール、制作ルール、打ち合わせ内容、ブログ記事、確認待ちの内容などをまとめています。

作業を始めるときは、AIにそのお客様のルールや関連資料を先に読んでもらいます。これにより、「このお客様はどのような言葉を使うのか」「前回は何を書いたのか」を確認してから作業できます。お客様ごとに情報の置き場所を決めておくと、AIのためだけではなく、自分が過去の経緯を探す時間も減らせます。

活用6:ファイル更新や記録をCodexに任せる

現在の私にとって大きく変わった点は、AIが文章を提案するだけではなく、実際のファイルを更新できるようになったことです。Codexは、指定したフォルダの資料を読み、ファイルの作成や修正、管理表への記録、フォルダ移動などを行えます。

私は、Obsidian内のブログ記事の更新、投稿管理表への記録、マニュアルへのルール追加、週報作成などに使っています。たとえば「この記事を2026年版に直して」と頼むと、関連するルールや過去の資料を確認し、決められた保存先へリライト原稿を保存できます。

ただし、削除や大量の書き換えは、対象を確認してから行います。AIが作業できる範囲が広がったからこそ、守るルールも先に決めておくことが大切です。

活用7:一度行った作業をマニュアルに残す

生成AIを使うたびに、毎回同じ説明をしていると時間がかかります。そこで、今後も繰り返す作業は、手順やルールをマニュアルとして残しています。たとえば、次のような内容です。

  • ブログ記事の保存先とファイル名
  • お客様ごとの文章のルール
  • SNS投稿を作るときの流れ
  • 公開後に更新する管理表
  • AIが勝手に削除してはいけないフォルダ

一度決めたルールをAIが毎回読める状態にすると、作業のたびに細かく説明する手間が減ります。生成AIは、使い始めた日から何でも理解してくれるわけではありません。自分の仕事のやり方を少しずつ伝え、必要な情報を残すことで、自分に合った仕事相手へ近づいていきます。

以前の使い方と、現在の使い方の違い

一番変わったのは「情報を残して、次につなげる」考え方です。私自身の使い方は、この1年ほどで大きく変わりました。

以前現在
その都度、質問を入力する過去の資料やルールを読んでもらう
出てきた文章をコピーするAIが決めた場所のファイルを更新する
1つのAIだけで完結させる得意な作業ごとにAIを使い分ける
会話が終わると情報が残らないObsidianへ知識や成果物を残す
毎回同じ説明をする繰り返す作業はマニュアル化する

生成AIそのものが便利になったこともありますが、一番変わったのは「情報を残して、次の仕事につなげる」考え方です。1回だけ文章を作って終わるのではなく、調べたこと、決めたこと、作ったものを残しておくと、次回の作業が始めやすくなります。

個人事業主が生成AIを始める3つの手順

最初は、毎週繰り返している作業を1つ選ぶところからで大丈夫です。

手順1:毎週繰り返している作業を1つ選ぶ

最初から仕事全体をAIに任せようとする必要はありません。メールの下書き、SNSのネタ出し、打ち合わせメモの整理など、毎週行っている作業を1つ選びます。

手順2:AIに渡す情報をまとめる

誰に向けた仕事なのか、どのような言葉を使いたいのか、何をしてはいけないのかを書きます。最初はメモ1枚で構いません。情報が足りなければ、AIに「作業するために必要な質問をしてください」と頼む方法もあります。

手順3:出てきた内容を確認して、直したことを残す

AIが作った文章や資料は、自分で確認します。直した部分は、次回から守ってほしいルールとして残します。この積み重ねにより、同じ修正を繰り返すことが減っていきます。

生成AIを仕事で使うときの注意点

便利でも、AIに任せてはいけない部分があります。

個人情報や機密情報をそのまま入力しない

お客様の氏名、住所、電話番号、契約内容、パスワードなどを、そのまま入力しないようにします。文章の相談をするときは、個人が特定できない表現に置き換えることが必要です。

最新情報は公式サイトで確認する

AIは、古い情報や事実と異なる内容を答えることがあります。料金、法律、制度、開催日、サービス内容などは、公式サイトと公開日を確認します。

公開前に自分の目で確認する

文章、画像、数字、リンク先に間違いがないかを確認します。特にお客様の名前や実績は、AIが推測で補わないように、事実が書かれた資料を渡すことが大切です。

自分の判断までAIに任せない

AIは、考えを整理したり、選択肢を出したりすることはできます。しかし、お客様への提案や事業の方針を決めるのは自分です。「AIがそう言ったから」ではなく、なぜその案を選ぶのかを自分の言葉で説明できる状態にしておきます。

まとめ:生成AIは個人事業主の「もう一人のスタッフ」になります

会話で終わらせず、仕事の流れに組み込むことが武器になります。

人を雇わずに一人で仕事をする個人事業主にとって、生成AIは「もう一人のスタッフ」として働いてくれる武器になります。私が現在行っている生成AI活用は、次の7つです。

  1. 頭の中にある考えを整理する
  2. 調べものをして、情報を比較する
  3. ブログやSNSの土台を作る
  4. アイキャッチ画像やLPの案を作る
  5. お客様ごとの情報を読みながら作業する
  6. ファイル更新や記録をCodexに任せる
  7. 一度行った作業をマニュアルに残す

以前は、ChatGPTに質問して答えをもらうだけでした。現在は、Obsidianへ仕事の情報を蓄積し、ChatGPTやClaudeに相談し、Codexに実際の更新作業を任せる流れになっています。

生成AIを仕事に取り入れる最初の一歩は、小さくて構いません。まずは今日行う作業を1つ選び、「この作業のどの部分を手伝えますか」と聞いてみてください。

ホームページの制作や、AIを使った発信の進め方でお悩みがあれば、お問い合わせフォームからお気軽にご相談ください。千葉市を拠点にホームページ制作をしているskymotherも、AIに任せきりにせず、人が考える部分を大切にしながら、日々の仕事へ取り入れています。