「事務所のホームページを作りたいけれど、どんな色を使えばいいか分からない」
「なんとなくで色を選んでしまったけど、本当にこれで信頼感が伝わっているのだろうか」
弁護士、税理士、司法書士、行政書士といった、専門的な知識でお客様をサポートする「士業」の先生方とお話していると、このようなデザインに関するお悩みをよく伺います。
ホームページの色選びは、単なる好みやセンスの問題ではありません。色は、お客様があなたの事務所に対して抱く第一印象を大きく左右し、「この先生になら安心して相談できそうだ」と感じてもらうための重要な戦略なのです。
この記事では色の専門知識がない方でも、ご自身の事務所にふさわしい「信頼される配色」を選べるようになるための、基本的な考え方と具体的な色の組み合わせをご紹介します。
この記事を読み終える頃には色選びへの不安が解消され、自信を持ってお客様に想いが伝わるホームページ作りの一歩を踏み出せるようになっているはずです。
なぜ色選びが重要?士業の信頼を築く配色の基本

たくさんの色を使うとおしゃれで目立ちそうに感じますよね。
でも、実はホームページの色は3色に絞るのが、情報を分かりやすく伝え、信頼感を高めるためのコツなんです。
まずは、誰でも簡単におしゃれな配色が作れる基本のルールから見ていきましょう。
デザインに慣れていないと、どの色をどのくらい使えば良いのか見当もつかないかもしれません。そんな時に役立つのが、プロのデザイナーも使う配色の基本的な考え方です。
配色の黄金比「70:25:5の法則」とは?
ホームページ全体の印象をバランス良く美しく見せるためには「70:25:5の法則」というものが役立ちます。これは、使用する3つの色を以下の比率で使うという、デザインの基本的なルールです。
- ベースカラー: 70%
- メインカラー: 25%
- アクセントカラー: 5%
この比率を守ることで情報が整理されて見やすくなり、結果としてプロフェッショナルで信頼できる印象を与えることにつながります。色数を3色に絞ることで、伝えたい情報がブレず、お客様にも事務所の強みやコンセプトが伝わりやすくなるというメリットも期待できます。
3つの色が持つそれぞれの役割
70:25:5の法則で使う3つの色には、それぞれ大切な役割があります。
- ベースカラー(70%):全体の雰囲気を作る
ウェブサイトの背景など、最も広い面積を占める色です。主役であるメインカラーやアクセントカラーを引き立てる舞台のような役割を持っています。士業のホームページでは、文章の読みやすさが非常に重要になるため、白や薄いグレー、クリーム色といった、控えめで目に優しい色が選ばれることが多いです。 - メインカラー(25%):事務所の印象を決める
そのホームページの主役となる色で、事務所のブランドイメージを決定づけます。「あの青いロゴの法律事務所」のように、お客様があなたの事務所を思い出す時の色になります。誠実さ、知性、安心感といった、士業として伝えたい印象を表現する、最も重要な色と言えるでしょう。 - アクセントカラー(5%):お客様の行動を促す
「お問い合わせはこちら」のボタンや、特に注目してほしい見出しなどに使われる「差し色」です。全体の5%と使用面積は小さいですが、視覚的に目立つことで、お客様の視線を誘導し、問い合わせなどの具体的な行動を促す重要な役割を担っています。メインカラーやベースカラーとは対照的な、はっきりとした色が使われることが多いです。

3つの色にそれぞれ役割がある、と考えると分かりやすいですよね。
このルールさえ押さえれば、誰でもバランスの取れた配色が作れます。
では、いよいよ士業の先生方にぴったりの具体的な組み合わせを見ていきましょう。
これで迷わない!士業におすすめの配色パターン3選
それでは、具体的にどのような色の組み合わせが士業のホームページに適しているのでしょうか。ここでは「70:25:5の法則」に基づいた、信頼感を伝えるためのおすすめ配色パターンを3つ、理由と与える印象とともにご紹介します。
HEXコード(#から始まる6桁の英数字)を記載していますので、そのままデザインの参考にすることも可能です。
パターン1:誠実さと知性の王道「ミッドナイトブルー」

- メインカラー: ミッドナイトブルー (#191970)
- ベースカラー: パールホワイト (#F8F6F0)
- アクセントカラー: スカイブルー (#92d2dc)
この配色が与える印象と理由
青や紺色は、銀行や大手企業でも多く使われるように、「信頼」「誠実」「知性」を象徴する、ビジネスにおける王道の色です。
特に深く落ち着いたミッドナイトブルーは、専門性の高さと冷静な判断力を感じさせ、お客様に「この先生なら安心して任せられる」という絶対的な信頼感を与える効果が期待できます。
ベースには真っ白ではなく、少し黄みがかったパールホワイトを選ぶことで、上質でクリーンな雰囲気を演出します。アクセントに明るいスカイブルーを加えることで、全体の印象が重くなりすぎず、誠実さの中に爽やかさや未来への希望を感じさせる、バランスの取れた配色です。

おすすめポイント:この組み合わせは、まさに「信頼の王道」ですね。法人のお客様が多い場合や、事務所の歴史や実績をしっかり伝えたい場合に特におすすめです。
青は誠実に見える反面、少し冷たい印象を与えることもあるので、パールホワイトのような温かみのある白を合わせるのがポイントですよ。
こんな士業におすすめ
- 法律事務所、会計事務所など、特に堅実さと信頼性が求められる士業
- 法人向けのサービスを主としている士業
- 伝統や実績を大切にし、権威性を示したい士業
パターン2:洗練された現代性「チャコールグレー」

- メインカラー: チャコールグレー (#4e454a)
- ベースカラー: ホワイト (#FFFFFF)
- アクセントカラー: ゴールド (#CFAE70)
この配色が与える印象と理由
黒に近いチャコールグレーは、黒が持つ高級感や重厚さを保ちつつも、黒ほど強い圧迫感を与えず、「洗練」「落ち着き」「質の高さ」を表現できる色です。
都会的でモダンな印象を与え、他の事務所との差別化を図りたい場合に有効な選択肢となります。
ベースカラーの潔いホワイトは、情報の邪魔をせず、チャコールグレーの知的な印象をより一層引き立てます。そこに、アクセントとして輝きを抑えた上品なゴールドを加えることで、「高級感」と「確かな実績」を感じさせ、配色全体にワンランク上の風格を与えます。
「冷静で優秀、かつ成功を収めている信頼できる専門家」という、より権威性のあるイメージを演出できるでしょう。

アクセントをゴールドに変えるだけで、ぐっと引き締まり、高級感が増しますね。
特にエグゼクティブ向けのサービスや、料金を高めに設定している事務所のイメージにぴったりです。
上質さを伝えたい場合に非常におすすめの組み合わせです。
こんな士業におすすめ
- IT、知的財産、コンサルティングなど、先進的な分野を専門とする士業
- 富裕層やエグゼクティブ層を顧客に持つ士業
- 都会的でラグジュアリーなブランディングを目指す士業
パターン3:安心感と温かみ「ブラウン」

- メインカラー: ブラウン (#5D4037)
- ベースカラー: クリーム (#fff3b8)
- アクセントカラー: ダークグリーン (#004d40)
この配色が与える印象と理由
大地や木を連想させるブラウンは、「安心感」「堅実」「温かみ」といった印象を与える色です。特に、相続や離婚、成年後見など、お客様が個人的な不安や悩みを抱えて相談に来られるような分野において、心を落ち着かせ、話しやすい雰囲気を作るのに役立ちます。
ベースには優しいクリーム色を合わせることで、ブラウンの持つ温かみをさらに引き立て、事務所全体を柔らかく、包み込むような空間に感じさせることができます。
アクセントには、緑の中でも特に落ち着いたダークグリーンを。緑には「平和」や「安全」といった心理的効果が期待できるため、お客様の不安な気持ちに寄り添い、「穏便な解決へ導いてくれる」という期待感を育みます。

特に相続や離婚問題など、お客様が不安な気持ちでいらっしゃる場合は、このブラウン系が安心感を与えてくれます。
お客様の心に寄り添う、という事務所の姿勢が伝わる、とても優しい色合いですね。
こんな士業におすすめ
- 相続、離婚問題、成年後見などを専門とする士業
- 個人のお客様からの相談をメインにしている士業
- 地域に根ざし、お客様一人ひとりに親身に寄り添う姿勢を伝えたい士業
まとめ
今回は士業の先生方がホームページを制作する際に役立つ、信頼感を高めるための配色について解説しました。
色選びは単なるデザインの一部ではなく、お客様とのコミュニケーションの第一歩です。ただ美しいだけでなく、戦略的に色を選ぶことで、事務所が持つ価値や理念を、言葉以上に強く伝えることができます。
まずは、以下の3つのポイントを思い出してみてください。
- 配色はたくさんの色を使わず、「ベース70%、メイン25%、アクセント5%」の3色で構成する。
- 色はそれぞれ「雰囲気」「印象」「行動喚起」という役割を持っている。
- 伝えたい事務所のイメージや、お客様の状況に合わせて最適な色の組み合わせを選ぶ。
今回ご紹介した3つの配色パターンはあくまで一例です。ご自身の事務所が「お客様にどう見られたいか」「どんなお客様に来てほしいか」をじっくり考えることが、最適な色を見つけるための最も大切なステップです。
もし、「自分の事務所にはどの色が合うのか、専門家の意見が聞きたい」「色選びだけでなく、ホームページ全体の相談に乗ってほしい」と感じたら、ぜひお気軽にskymotherへご相談ください。
skymotherは、千葉市稲毛区を拠点に、お客様一人ひとりの悩みに寄り添いながら事業の成功を目指す、伴走型のホームページ制作を行っています。色選びという小さな一歩から、あなたのビジネスが大きく飛躍するお手伝いができれば幸いです。
